株や金と同じくビットコインもまた先物取引が行われるようになりました。
先物取引の場合には、現物取引のようにビットコインを持っている必要はなく、チャートを見て今後値下がりをすると予想したときに、ビットコインを借りて売りに出して予想通り値下がりしたら安く購入して貸してくれた人に返済します。
このときに売りと買いで生じる差額が、自分の利益になります。つまり空売りをしていくことが先物取引でよくある投資方法です。
これをアービトラージといいます。
仮想通貨のビットコインには将来的どのような事が起きるのかという不安があるので、先物取引などは危険ではないかという不安の声もありました。
そしていざ上場したところ不安が反映されたのか、市場は非常に荒れた状態での始まりとなったのです。
日本でも海外の流れを受けて先物上場が検討されているのですが、それに必要な法整備をする予定はないということでどうなるのかは不明です。
では、ビットコインの先物取引で儲けることが出来るのか、ということですが確かに儲ける事ができるチャンスはあります。
ビットコインのように常に不安がつきまとう存在であれば、チャートを見て将来的に先物価格が下がるタイミングを予想できるからです。でもその予想は絶対ではありません。
価格が上昇してしまったときには、決済期限までに売ったときよりも高い価格でビットコインを購入して返済しなければいけないリスクも存在します。
ビットコインの先物取引の影響は?仮想通貨市場は今後どうなる?
ビットコインの先物取引で価格が動けば、現物取引に対してどのような影響をあたえるのかというと、例えば先物価格が暴落したとすれば、その不安から損切りをしたり、信用売りで利益を得ようとします。
ただ、そのような反応をしてしまうのは一般の投資家達で、戦略を練って行動する機関投資家はあえて先物市場の価格を暴落させることで、ビットコインを安く購入したあとに今度は逆に釣り上げて利益を得るというように巧妙な価格操作をする可能性が考えられています。
今後、そのように価格操作が簡単に行える状況になることで、仮想通貨市場は逆に安定感をまして金融商品としての価値を高めることが予想されます。
ただし、ビットコインの先物では、証拠金を支払うことでその何倍も取引ができるレバレッジが出来ます。
それで、投資に失敗した小口の投資家達が証拠金を払えなくなった時が心配です。小口の投資家でも集まれば膨大な数となり、それが波紋のように広がると大きな問題となってしまいます。
そうなればビットコインの安全性が揺らぎ、コントロールされた暴落ではなく大暴落が起きてしまうのではないかという不安もあります。
どうなるのか推移を注視する必要がります。